4月, 2017 | 天然酵母パン 粉桜(こなざくら) 

2017年4月25日

10年

Filed under: konazakura,Un ami,自家製酵母 — RikakoInoue @ 9:59 PM

 

 

粉桜酵母

毎日、粉と水で継いで10年です。

 

 

 

 

 

 

爆発しそうなくらいとびきり元気な時

ゆっくりゆっくり時間をかけてふくらんでいく穏やかな時

なかなか目覚めようとしないちょっと不機嫌な時

毎日毎日表情を変え、その度に考えたり悩んだり・・・・・。

答えが出る時もあれば出ない時もあり

それは10年前も今も変わらず、

そしてこの先も変わることのないことなのでしょう。

 

 

 

 

私の出身校、夫の元職場の地東金に

10坪にも満たない小さな小さなパン屋を開いたのが2007年4月。

開店に合わせて酵母を作り育てこの酵母で何度も何度も夫と共に試作をしました。

「もうちょっとかな」「これいいね」そんな言葉を重ねながら

友人、知人、そして家族の助けを借りながらのスタートです。

 

夜中から始まり夜遅くまで続くパン屋の仕事、

泣いたり笑ったり、けんかをしたり励まし合ったり・・・・・。

その間、苦楽を共にしてくれるスタッフに恵まれ助けられ

常に見守ってくれる家族に支えられ

とても夫婦ふたりではやってはこられなかったことです。

 

お店を通したくさんの、本当にたくさんの方と知り合いました。

野菜や食材を提供してくれる農家の方、

同じように自店を持ち励まし合いながらも力を分けてくれた方、

いろいろな材料の相談にのってくれる業者の方や機材のサポートをしてくれる方々、

仕事関係でお店にいらしてくださる方々

そして——

パンを買いに足を運んでくださる方々、

たくさんの方に感謝の気持ちでいっぱいです。

 

 

そんななかで

もっときちんとパンに向き合い腰を据えてパンを焼きたい

地域の食材を使い地域に根ざしたお店にしたいという思いから

住処を共にしたパン屋を考えました。

運よく親身になって相談に乗ってくれる不動産屋さんと知り合い
現在の地、季美の森を紹介していただきました。

そしてまた建物を建てる時には私たちの気持ちをしっかりと理解してくださり想いに沿った提案をしてくださる設計士さんとも巡り合うことができました。

そんな自然の流れの中で

この地、季美の森にお店をオープンしたのが2013年6月。

そしてこの春、この酵母でパンを焼き始めてから10年目を迎えました。

 

 

夫はよく「パン屋になってよかったのはたくさんの人と知り合えたこと、
これは一生の宝物だね」と言います。

本当にその通りだと思います。

私たちの作るパンを買うためにわざわざ足を運んでくださる方々には

10年前も今も変わらずに本当にありがたく思っています。

 

 

毎日のように朝食のパンを買いにいたしてくださる方

「孫が好きでね・・・」といらしてくださる方

「なかなか来れないけど」と、たまに立ち寄ってくださる方

焼き上がりに合わせて散歩途中に寄ってくださる方・・・。

言葉は交わさないけれどいらっしゃてくださる方も

あいさつやお天気の話をする方も

世間話をしたり体を気遣ってくださる方も

いろいろアドバイスをくださったり励ましてくださる方も

・・・・・考えただけで胸がいっぱいになります。

 

 

この人とのつながりが私たちがパンを焼く原動力になっていると思います。

この地に暮らしながらこの地で大好きなパンを焼けること、

あらためてこれまで関わってくださった方々に心から感謝いたします。

 

 

私たちの仕事は安心して食べられるおいしいパンを焼くことです。

そして——–

この仕事を通して今思うことは

パン屋であるこの場が

誰かにとって

空いた時間に気軽にふらっと立ち寄れるような場、

誰かと気持ちを分かち合いたい時に訪れる場、

・・・・・

そんな場になれたら、ということです。

 

この場が人と人のつながりをつくれる場所であれば

そのなかでたくさんの人が笑顔になれるようなパンを焼くことができれば

それはとてもとても幸せなことだと思います。

 

 

 

さて私たちはまたこの先もずっとこの酵母でパンを焼いていきます。

この10年付き合ってきた酵母でも一筋縄ではいかず

まだまだ分からないことはたくさんあります。

これからもきっと

上手に焼けて心躍る日もあれば

思い通りにいかず泣きたくなるような日もあると思います。

 

 

それでもこれからも変わらないのは

私たちは足を運んでくださる方々を思い

支えてくださる方々に感謝しながら毎日パンを焼いていくことです。

 

 

 

まだまだ未熟な私たちですが

どうぞこれからもよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

最後に私にパンを焼く機会をくれ10年間共にパンを焼いてくれた夫にspecial thanksです。