パン屋であるということ
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パン屋の朝、
この頃にはもう一仕事、二仕事くらい済んでいる。
職業柄、夜明けの時間やその日の天候なんかには
ものすごく敏感に反応する。
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九月に入ってから生地の発酵状態が急に秋モードになった。
パンと関わってから酵母や生地の状態で
次の季節の訪れを知るようになった。
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よく “今日と同じパンは二度と作れない” というけれど
本当にそう思う。
毎日同じ時間に生地を仕込んで発酵させて
同じ時間に分割して、成形して・・・・・
たとえそれができたとしても
それでも、毎日毎日違う。
そして変化していく。
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たとえば、昨日の生地の状態と今日の生地の状態・・・・・
違う。
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気温、水の温度、湿度も違うし
仕込む人の体調だったりとか、気持ちだったりとか・・・・・
違う。
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色々なことが、
本当にいろいろなことが影響する。
自分でコントロールできる部分と
コントロールできないけどどうにかしなくちゃいけない部分と・・・・・。
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いろいろな失敗はあるけれど
「いいパンを作りたい」
という気持ちに背かないようがんばろう。
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